大学事典 「アクレディテーション」の解説
アクレディテーション
高等教育の質の保証と質の改善のために,大学等の高等教育機関の外部団体が,団体自身が持つ基準に照らして調査し,基準に適合しているか否かの認定を行い,その結果を公表するプロセス。アクレディテーションには通常5年から10年の期限があり,大学等は期限前に再度アクレディテーションを受けることが求められている。大学を総体として評価する機関別アクレディテーションと,教育プログラムを評価するプログラム・アクレディテーションがある。アクレディテーションは19世紀末にアメリカ合衆国で考案されたシステムで,1990年代以降,高等教育のグローバル化の進展とともに世界各国に普及しており,他国の大学との交流や,政府等による職業資格付与の際に当該大学がアクレディテーションによる認定を得ているかどうかが判断の根拠となる場合が増加している。日本語では適格認定,適格判定,基準認定などと訳される。日本の認証評価制度をアクレディテーションととらえる向きもあるが,学校教育法で規定された認証評価は,法科大学院の認証評価を除いて,基準への適合性の判定を求めていないので,正確にはアクレディテーションとはいえない。
著者: 前田早苗
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報