コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

アマゾンマナティ(英語表記)Trichechus inunguis; Amazonian manatee

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アマゾンマナティ
Trichechus inunguis; Amazonian manatee

カイギュウ目マナティ科マナティ属。体長は約 3m,体重は約 450kgに達する。出生仔は体長約 90cm,体重 10~15kgである。マナティ属のなかで最小であり,体型が最も細い。体表は灰色から黒色を呈し,胸部と腹部に白色あるいは桃色の斑を有する。軟らかく長い鰭 (ひれ) 状の前肢と丸いパドル状の尾鰭を有する。頭部は小さく,頸部は明瞭でない。鼻が厚く突き出ており,鼻孔は2つで小さく丸い。鼻の下に肉厚の唇があり,上唇にがんじょうな剛毛が生える。皮膚はなめらかで,体表に多くの皺 (しわ) が入り,体毛がまばらに生える。5~7対の頬歯が両顎の奥部にある。出生時は両顎に痕跡門歯があるが,成長に伴い欠落する。単独で行動することが多いが,採食時に8頭以上の群れをなすことがまれにある。雨季に活発に行動する。繁殖行動は周年であるが川の水位が高い2~5月が特に盛んである。出産数は1仔で妊娠期間は約1年である。草食性でハスなどの水性植物や水辺植物を食べるほか,水面に浮いたヤシ類の果実を食べる。アマゾン川ならびにその支流に分布し,淡水域にのみ生息する。 17世紀から 20世紀中期にかけて,肉,革,脂を目的として大量に捕獲された。近年はダム開発が生息環境に大きな影響を与えている。絶滅危惧種

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

鑑定留置

被疑者・被告人が精神障害などで刑事責任能力を問えない可能性がある場合に、精神・心身の状態を鑑定するため、被疑者・被告人を病院などの施設に留置すること。捜査機関が裁判所に請求し、認められた場合に、期限を...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android