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アンチ・ダンピング関税 あんちだんぴんぐかんぜい anti‐dumping duties

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知恵蔵2015の解説

アンチ・ダンピング関税

ダンピングとは、ある商品の輸出向け販売価格が、その商品の国内販売価格を下回る状態のこと。1997年以降、米国は日本などの鉄鋼輸出に対し、米国鉄鋼メーカーの提訴に基づき13件のアンチダンピング調査を開始した。米国のアンチ・ダンピング調査は、ITC(米国際貿易委員会)が外国企業によるダンピングで国内企業が被害にあったかどうかを認定、商務省がダンピング・マージン、すなわち、どの程度安売りをしてきたかを認定する。これまでに熱延鋼板など10件でアンチ・ダンピング(AD)関税が賦課されている。アンチ・ダンピングは運用のされ方によっては保護主義的な措置となる。WTOの「アンチ・ダンピング協定」では、アンチ・ダンピングの運用手続きがより明確化され、法整備が行われた発展途上国によるアンチ・ダンピング提訴が増えている。日本は93年2月、国内では初めてのケースとして、中国製フェロシリコマンガン(鉄鋼副原料)に対するAD関税の賦課を行った(98年1月終了)。続いて、95年8月にパキスタンからの綿糸流入について(2000年7月終了)、また02年7月に韓国・台湾からのポリエステル短繊維についてもAD関税の賦課を行った。

(永田雅啓 埼玉大学教授 / 松尾寛 (株)三井物産戦略研究所副所長 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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