イグレシアス(英語表記)Pablo Iglesias 

改訂新版 世界大百科事典 「イグレシアス」の意味・わかりやすい解説

イグレシアス
Pablo Iglesias 
生没年:1850-1925

スペイン社会党(スペイン社会主義労働党)の創立者。ガリシア地方の貧しい家庭に生まれ,父親の死後孤児院で育った。はじめ第一インターナショナル・スペイン支部に属したが,支部内のバクーニン派とマルクス派の対立が表面化した1872年に,他のマルクス派のメンバーとともに追放された。印刷工労組の委員長(1875)を経て,79年5月に数人の仲間と社会党を創立,81年に党中央委員会委員長となった。88年には労働者総同盟(本部マドリード)を結成し委員長の座(終身)につくとともに,社会党員として初めて国会議員に選出された(1910)。晩年,社会党が第三インター(コミンテルン)加盟問題で揺れると,加盟反対の立場をとり,賛成のグループは社会党から独立し,1921年スペイン共産党を創立した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イグレシアス」の意味・わかりやすい解説

イグレシアス
Iglesias, Pablo

[生]1850.10.18. エルフェロルデルカウディロ
[没]1925.12.9. マドリード
スペインの政治家。 1879年スペイン社会主義者グループの成立に寄与し,82年共和制崩壊後,初めてスペイン国内におけるストライキ指導。 86年には,スペイン労働運動の機関紙となった"El Socialista"を創刊し,その編集長となった。 1910年下院に選出され,院内社会主義政党の主要メンバーとして活躍した。

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