イブラーヒーム・パシャ(英語表記)Ibrāhīm Pasha

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イブラーヒーム・パシャ」の意味・わかりやすい解説

イブラーヒーム・パシャ
Ibrāhīm Pasha

[生]1789. カバッラ
[没]1848.11.10. カイロ
ムハンマド・アリー息子 (養子ともいわれる) で,エジプトの支配者。 1805年にエジプトに渡って父を助け,11年からは上エジプトで治安回復にあたった。 16年にはアラビア半島ワッハーブ派軍隊と戦ってこれに勝ち,ジッダ知事となった。 24年からのギリシア独立戦争に介入し,31年からのシリア征服戦にエジプト軍を率いて活躍し,33年シリア総督となり,40年に解任されるまでシリアの近代化に努めた。 48年,父からパシャの位を譲られてエジプトの事実上の支配者になったが,まもなく急死した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android