インド半島(読み)インドハントウ(英語表記)Indian Peninsula

デジタル大辞泉 「インド半島」の意味・読み・例文・類語

インド‐はんとう〔‐ハンタウ〕【インド半島】

アジア大陸南部、インダス川ガンジス川の二大河流域の平野の南からインド洋に突き出た三角形半島。中央部はデカン高原。大陸に準じてインド亜大陸とも呼ぶ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「インド半島」の意味・わかりやすい解説

インド半島
いんどはんとう
Indian Peninsula

ヒンドスタン平野の南縁からインド洋に突き出す三角形の半島。面積160万平方キロメートル。ナルマダ川の断層谷を境に南部と北部に区分される。南部の主体は西から東に傾くデカン高原で、西縁に標高1000~1500メートルの西ガーツ山脈、東縁に500~600メートルの断続的な東ガーツ山脈がある。ベンガル湾側の東海岸には、高原上を東流してきたマハナージ、ゴダバリ、クリシュナ、カーベリの諸川が広い海岸平野をつくるが、アラビア海側の西海岸の幅は狭い。ナルマダ川以北は中央高地とよばれ、ビンジャ、アラバリの諸山脈もあるが、全体として北に低下しヒンドスタン平野に没する。インド半島の基盤は先カンブリア紀の片麻(へんま)岩や結晶質岩石からなり、それがゴンドワナ大陸の一部として長い間陸上侵食を受け準平原化したものが、白亜紀ごろから隆起と玄武岩質溶岩の噴出によって現在の概形ができた。玄武岩質溶岩流は広大な溶岩台地を形成し、それに由来する黒色土は保水に富みワタ作に適する。それ以外の高原は地力の低い赤色土に覆われ、耐乾性の細粒穀物(ジョワール、バジラ、ラギなど)が栽培される。

[藤原健蔵]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android