ウーリンユアン(武陵源)(読み)ウーリンユアン(英語表記)Wulingyuan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ウーリンユアン(武陵源)
ウーリンユアン
Wulingyuan

中国南東部,フーナン (湖南) 省西部,チョンチン (重慶) 直轄市との境界をなすウーリンシャン (武陵山) 山脈の南側山岳地帯をさす。大庸県張家界国家森林公園,慈利県索渓峪自然風景区,桑植県天子山自然風景区,楊家界風景区からなる。面積 264km2。いずれも奇峰と渓谷にあふれた山水画のような景観特色とする。中心となる張家界は標高 800~1300mにあり,赤砂岩からなる山肌を浸食した絶壁のなかを渓流が流れる。 2000をこす絶壁のうち最大のものは金鞭厳と呼ばれる高さ 300mの峰で,三つの側面が垂直にそそり立っている。また二つの峰の頂上部だけが残って橋状につながった沙刀溝風景区も有名。索渓峪は渓谷に加えて1万人が入れるという大鍾乳洞や湖,泉,滝など変化に富んだ風景で,天子山は展望台から望む雲海や峰々の壮観さで,さらに楊家界は渓谷美の集大成として知られる。 1992年世界遺産の文化遺産に登録。

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