日本大百科全書(ニッポニカ) 「オオバウマノスズクサ」の意味・わかりやすい解説
オオバウマノスズクサ
おおばうまのすずくさ / 大葉馬鈴草
[学] Aristolochia kaempferi Willd.
ウマノスズクサ科(APG分類:ウマノスズクサ科)のつる性木本。山林中に生え、しばしば樹に絡みつく。葉は互生し、広卵形でときに3裂し、基部は心臓形、質はやや厚く、両面に細毛を密生する。5~6月に葉腋(ようえき)から1個の花が出る。萼筒(がくとう)はJ字状に強く屈曲した特異な筒形で、先は急に筒を展開して浅く3裂している。萼裂片の上面は緑黄色で、褐色の条斑(じょうはん)がみられる。雄しべ、雌しべともに6本である。蒴果(さくか)は長さ5センチメートルほどの長楕円(ちょうだえん)形で、6条の稜(りょう)があり、熟すと六つに割れる。南関東地方以西の太平洋岸、四国、九州、さらに中国に分布する。
[菅原 敬 2018年7月20日]