菅原(読み)スガワラ

デジタル大辞泉 「菅原」の意味・読み・例文・類語

すがわら【菅原】[姓氏]

姓氏の一。もと土師はじ氏。古人ふるひとのとき、菅原と改めた。文章家として代々学者を輩出道真右大臣に進んだ。中世には、高辻五条・東坊城・唐橋などの諸家に分かれた。
[補説]「菅原」姓の人物
菅原清公すがわらのきよきみ
菅原是善すがわらのこれよし
菅原孝標女すがわらのたかすえのむすめ
菅原為長すがわらのためなが
菅原文時すがわらのふみとき
菅原道真すがわらのみちざね

すげ‐はら【×菅原】

スゲの生えている野原。すがわら
ことをこそ―と言はめあたらすが」〈・下・歌謡

すが‐わら〔‐はら〕【×菅原】

スゲの生えている野原。すげはら。
「ま玉つくをちの―われ刈らず人の刈らまく惜しき―」〈・一三四一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「菅原」の意味・読み・例文・類語

すが‐わら‥はら【菅原】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. (すげ)の生えている原。すげはら。
      1. [初出の実例]「八田の 一本菅(ひともとすげ)は 子持たず 立ちか荒れなむ あたら須賀波良(スガハラ)」(出典古事記(712)下・歌謡)
    2. カルタ、花札をいう、盗人・賭博仲間の隠語
      1. [初出の実例]「からす、とう一、青丹、菅原など」(出典:あの道この道(1928)〈十一谷義三郎〉一)
  2. [ 2 ]すがわらでんじゅてならいかがみ(菅原伝授手習鑑)」の略。
    1. [初出の実例]「菅原のあれ場をかたるざくろ口」(出典:雑俳・柳多留‐一〇四(1828))

すげ‐はら【菅原】

  1. 〘 名詞 〙すがわら(菅原)[ 一 ]
    1. [初出の実例]「八田の 一本菅は 子持たず 立ちか荒れなむ あたら菅原(すがはら) 言をこそ 須宜波良(スゲハラ)と言はめ あたら清(すが)し女(め)」(出典:古事記(712)下・歌謡)

すが‐はら【菅原】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙すがわら(菅原)[ 一 ]
  2. [ 2 ] 新潟県上越市の地名上代物部氏領地で、古墳群(菅原古墳)がある。歌枕

すがはら【菅原】

  1. すがわら(菅原)

すがわらすがはら【菅原】

  1. ( 「すがはら」とも ) 姓氏の一つ

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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