オルギー(その他表記)orgy

翻訳|orgy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オルギー」の意味・わかりやすい解説

オルギー
orgy

古代ギリシアで儀礼的行為を意味した orgiaを語源とする。やがてエレウシスディオニュソス秘儀をさすのに用いられるようになり,それらの祭儀に特徴的な乱舞,乱飲,狂喜を伴う集団の激しい興奮状態,忘我的陶酔状態をさし示す言葉となった。信者たちは,オルギー状態のなかで,死して復活する生命の神と合体し,神の力にあずかることができると信じたといわれる。この現象は,古代ギリシアに限らず歴史上広範にみられる。たとえば,ローマのサトゥルナリア祭,19世紀末のアメリカインディアンゴースト・ダンス,あるいは日本中世の踊念仏,江戸末期のええじゃないか踊りのなかにも見出される。

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世界大百科事典(旧版)内のオルギーの言及

【オージー】より

…元来はディオニュソス神信仰における一つの儀式をいい,オルギア,オルギーとも呼ばれる。ギリシア神話のディオニュソス神(別名バッコス,英名バッカス)の信仰においては,信者たち(女性が中心)が家を捨て,都市を捨て,小鹿の皮で身を包み,霊杖(テュルソス)を持ち,牡牛の姿をしたディオニュソスに従って,松明(たいまつ)をかざして夜の山野に狂喜乱舞したことが知られる。…

※「オルギー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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