カロライン号事件(読み)カロラインごうじけん(その他表記)Case of Caroline

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カロライン号事件」の意味・わかりやすい解説

カロライン号事件
カロラインごうじけん
Case of Caroline

1837年イギリスカナダでアメリカ船『カロライン』号をイギリス軍が急襲した事件。カナダの反徒はアメリカとの国境ナイアガラ川中のネービー島を占領,『カロライン』号でアメリカ側から人員物資の応援を受けていたが,カナダ政府は軍隊派遣してナイアガラ川のアメリカ側に停泊中の『カロライン』号を急襲し,その結果アメリカ人に数名の死傷者が出,同号はナイアガラ瀑布に放下された。アメリカは,カナダの行為を領土侵犯行為としてイギリスに抗議したが,この場合,カナダの行為が自衛権の行使といえるかどうかが問題になった。この事件は,5年にわたって争われたのち,42年イギリスが陳謝することによって落着した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む