日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
グアダラハラ(メキシコ)
ぐあだらはら
Guadalajara
メキシコ中西部、ハリスコ州の州都。メキシコ中央高原西部の標高1567メートル、サンティアゴ川上流域に位置する。メキシコ第二の都市で、人口164万6183(2000)。太平洋岸への交通の要衝で機械・金属・繊維工業が発達し、周辺の農業地域の中心地でもある。1542年に建設され、今日も植民地時代の寺院、広場、市場、公園が多く残り、「西部の真珠」の美称がある。市内には、スペインの画家ムリーリョの名作『聖母マリアの昇天』のあるカテドラル、メキシコの画家オロスコの有名な壁画のある政庁とカバーニャス孤児院、メキシコ最大のデゴリヤード劇場などがある。また、マリアッチ広場では民族音楽マリアッチの演奏が一日中聞ける。近郊には、マリアッチ発祥の地といわれ、陶器・手吹きガラスなどの手工芸品で有名なトラケパケTlaquepaque、トナラ焼き(陶器)で知られるトナラTonalá、テキーラ酒の産地のテキーラTequilaなどの観光地がある。
[高木秀樹]