蛍光ランプを短時間に自動的に点灯するための小型の放電ランプ。点灯管ともいう。アルゴンガスを封入してあり,一方の電極は固定されているが,他方の電極はバイメタルで作られ動くことができる。点灯するしくみは,次のとおりである。電源を入れると,グロースターター内の放電が始まり,微小電流が流れて,薄紫色に光る。放電とともに電極部分が発熱するので,バイメタルの先端が伸びて固定電極に接触し放電は停止する。このとき,蛍光ランプの両フィラメントに大きな電流が流れて,フィラメントが加熱され放電の準備態勢に入る。グロースターターでは放電が止まって発熱はなくなり,バイメタルは冷えて元の位置に戻り始める。固定電極からバイメタルが離れる瞬間に,安定器として入っているチョークコイルの作用によって,両フィラメントの間に高い電圧が加わり,蛍光ランプは本格的に放電し点灯する。点灯中は蛍光ランプに電流が流れ,グロースターターは遊んでいる。点灯まで約3秒と時間がかかるが,簡易で経済的なので一般に広く採用されている。
執筆者:川瀬 太郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
蛍光ランプを始動させるために用いる、アルゴンガスを封入したグロー放電管。点灯管ともいう。バイメタル(可動)電極と固定電極からなり、E型(ねじ込み口金型)とP型(差込みピン型)があり、P型には雑音防止用コンデンサーが内蔵されている。グロースターターで点灯すると、蛍光ランプが始動するまで数秒間を必要とする。この時間を短くするため、サイリスタを用いた電子スターターや、チタン酸バリウムなどの誘電体素子を用いたスターターが実用化されてからは、約1秒前後で点灯できるようになっている。ほかに、電子式のグロースターターも普及している。
[小原章男・別所 誠]
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新