一般には機器の動作を安定させるための装置をいうが、照明関係では、放電灯の点火を安定させるための放電灯用安定器をさすことが多い。すなわち、蛍光ランプ(蛍光灯)や水銀ランプなどの放電灯は、アーク放電による発光を利用しているが、ランプにそのまま電圧を印加してアーク放電をおこさせると、電流が増加し続けるため(負特性という)、ランプの破壊、または、ランプを含む点灯回路の安全性が損なわれる場合がある。このような状態を防ぐため、電流を制御して、放電を安定させるように、ランプに直列に接続して使用される装置を安定器という。
安定器には、抵抗、誘導(チョークコイル)または容量(コンデンサー)回路のうちのいずれか、あるいはこれらを組み合わせたものが使われる。スターター(始動器)が安定器に組み込まれたものもある。実際にはチョークコイル、チョークコイルとコンデンサーとを組み合わせたものや、トランスとチョークコイルとの作用を組み合わせた磁気回路式安定器などが多く製作されている。また、放電灯を高周波点灯することで、コイルを小さくし、さらにすべてを電子回路にした軽量(従来の3分の1程度)で電力損失の少ない安定器がつくられ、実用化され始めている。2000年代以降、電子回路化した安定器はECG(electronic control gear)とよばれることがある。
[小原章男・別所 誠]
放電を安定させるために,放電ランプとともに使われる装置のこと。蛍光ランプや高圧放電ランプ(HIDランプ)では,アーク放電を利用しているので,電流と電圧の関係が負特性であり,電流を制御するため必ず付属品としての安定器が必要である。安定器は抵抗,インダクタンスもしくはキャパシタンス回路のうち,どれであっても,あるいはこれらを組み合わせたものであってもよい。しかし一般に交流点灯では,チョークコイル,コンデンサー,漏れ変圧器などが多く用いられる。さらに,安定器はそれだけで,またはスターター(始動器)と組み合わせてランプの始動に使える。また,スターターが安定器の中に組み込まれている場合もある。
執筆者:伊東 孝
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