ケイ(桂)皮アルデヒド(読み)けいひアルデヒド(英語表記)cinnamic aldehyde

改訂新版 世界大百科事典 「ケイ(桂)皮アルデヒド」の意味・わかりやすい解説

ケイ(桂)皮アルデヒド (けいひアルデヒド)
cinnamic aldehyde


シンナムアルデヒドともいう。芳香族不飽和アルデヒドの一つ。炭素-炭素二重結合の立体配置はトランス型である。ケイ皮油の主成分で,強いケイ皮臭をもつ。

淡黄色の液体で,融点-7.5℃,沸点129℃(20mmHg)。ベンズアルデヒドアセトアルデヒドを,アルカリ触媒の存在下でアルドール縮合して合成する。ケイ皮アルデヒドは,エチルアルコールエーテルクロロホルムなどほとんどの有機溶媒と混合する。水に不溶。容易に空気酸化され,ケイ皮酸となる。香料として用いられる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のケイ(桂)皮アルデヒドの言及

【ニッケイ(肉桂)】より

…細い根を赤紙で束ねたものを〈にっき〉と称して,昔は子どもの菓子として駄菓子屋や縁日でよく売られていた。主成分はケイ(桂)皮アルデヒドで,ほかにタンニンを含む。 シナモン(セイロンニッケイ)C.verum J.Preslはインド南部,セイロンに分布する常緑小高木で,熱帯各地で栽培される。…

※「ケイ(桂)皮アルデヒド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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