ケニア・アフリカ民族同盟(読み)ケニア・アフリカみんぞくどうめい(英語表記)Kenya African National Union

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ケニア・アフリカ民族同盟
ケニア・アフリカみんぞくどうめい
Kenya African National Union

略称 KANUケニアの支配政党。 1960年 J.ケニヤッタを中心に設立。キクユ族およびルオ族を支持基盤とし,アフリカ社会主義の実現,中央集権体制の確立,部族間の融和を掲げる。 63年5月の総選挙で第1党となり政権を獲得,ケニヤッタが首相に就任。同年 12月の独立を経て 64年には共和国となり,ケニヤッタが初代大統領となった。その後ケニア・アフリカ民主連合やアフリカ人民党を吸収して勢力を拡大した。 78年 10月,ケニヤッタの死去に伴いダニエル・アラップ・モイ副大統領が大統領に昇格。モイ政権は 82年6月,同党以外の政党の活動を禁止して一党独裁体制を確立した。しかし,反政府勢力の台頭をうけて 92年 12月複数政党制による初の大統領選挙を実施,モイ大統領は大差で4選を果し,同時に実施された議会選挙でも KANUが圧勝した。 97年 12月の大統領選挙でもモイ大統領は 40.1%の得票を得て民主党のキバキ元副大統領 (31.1%) を破り政権を維持した。また同月実施された議会選挙でも 202議席中 113議席を獲得している。

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