融和(読み)ゆうわ

精選版 日本国語大辞典 「融和」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐わ【融和】

〘名〙
① 対立的な要素がなくなって調和すること。
物理学感覚(1917)〈寺田寅彦〉「量子説が古典的な物理学と矛盾して居て、まだどうしても其間の融和がとれない」
気持が他になじんでやわらぐこと。うちとけること。気持が通じ合うこと。
※付焼刃(1905)〈幸田露伴〉三「復直に二人の間は融和して終って」 〔李商隠‐祭薛郎中文〕
③ 物が他の物質と溶け合って一つになること。
輿地誌略(1826)一「欧邏巴洲総説〈略〉夏短く、地或は二粤爾(エル)〈一臂長を一粤爾とす〉の深の外は融和せず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「融和」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐わ【融和】

[名](スル)
とけてまじりあうこと。また、とけ込んで調和すること。「周囲の色と融和する」
うちとけて互いに親しくなること。「融和をはかる」「仲間融和する」
[類語]和らぐ緩和緩衝和らげる和む弛緩間延び

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「融和」の読み・字形・画数・意味

【融和】ゆうわ

とけこむ。おだやか。〔南詩話、一〕兪、嚴維の、柳、春水慢(ゆる)やかに 塢(くわを)(の堤)、夕陽遲し、の句を愛して以爲(おも)へらく、天容時態、融和駘(たいたう)、目に在るが如しと。

字通「融」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android