1998年に登録、2010年に登録内容が変更されたポルトガルとスペインの世界遺産(文化遺産)。コア渓谷の遺跡群は、ポルトガルのポルト東方のドウロ川上流域にある。1989年にダム建設計画が持ち上がり、周辺地域調査をしたときに発見された2万年前の旧石器時代の岩壁画は、人間の新しい時代の幕開けを象徴し、文化発展を示す作品である。コア渓谷沿いに17kmにわたり15ヵ所に点在するウマやシカ、ウシなどを描いた多数の岩壁画は、当時の社会、経済などを物語っていることから、人類の歴史上、重要な時代を例証するものとして世界遺産に登録された。また、2010年に追加登録されたスペインのシエガ・ヴェルデは同地域に隣接し、旧石器時代の彫刻がある。◇英名はPrehistoric Rock Art Sites in the Côa Valley and Siega Verde