コクワガタ(読み)こくわがた

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コクワガタ」の意味・わかりやすい解説

コクワガタ
こくわがた / 小鍬形虫
[学] Macrodorcus rectus

昆虫綱甲虫目クワガタムシ科に属する昆虫。日本各地および朝鮮半島に分布する。体長は雄16~45ミリメートル、雌20~28ミリメートル。黒色ないし黒褐色で雄は光沢が鈍い。雄の大あごは内側にとがった1歯があり、個体が大きいときは中央前にあるが、小さくなると後方に近づきほとんど消失する。雌は頭に1対の小隆起がある。上ばねは小点刻で覆われる。5~8月ごろ現れ、クヌギなどの樹液にくるが、昼間根際樹洞に隠れていることが多い。幼虫はクヌギなどの朽ち木の中で育ち、卵から成虫まで約2年を要する。

[中根猛彦]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

小学館の図鑑NEO[新版]昆虫 「コクワガタ」の解説

コクワガタ
学名:Dorcus rectus

種名 / コクワガタ
目名科名 / コウチュウ目|クワガタムシ科
解説 / クヌギなどの樹液に集まります。成虫で越冬します。
体の大きさ / ♂17~54mm、♀22~30mm
分布 / 北海道~九州
成虫出現期 / 5~9月

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世界大百科事典(旧版)内のコクワガタの言及

【クワガタムシ(鍬形虫)】より

…飼育中の成虫にはリンゴなどを与え,冬季はやや湿ったおがくずの中にもぐりこませる。オオクワガタはコクワガタMacrodorcas rectusと同様にクヌギ類に見られるが,生息地は局地的である。雄では体長7cm余りになる個体がある。…

※「コクワガタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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