コシノカンアオイ(読み)こしのかんあおい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コシノカンアオイ」の意味・わかりやすい解説

コシノカンアオイ
こしのかんあおい
[学] Asarum megacalyx (F.Maek.) T.Sugaw.
Asarum megacalyx F.Maekawa

ウマノスズクサ科(APG分類:ウマノスズクサ科)の常緑の多年草。根茎はやや地上をはう。葉は長い柄があり、卵状広楕円(こうだえん)形で、表面光沢を帯び、脈がすこし落ち込む。早春暗紫色で肉質の長さ2.5~3センチメートルの筒状の大きな花を地面近くに開く。秋田県南部の日本海側から新潟県、長野県北部の山地林下に生える。

菅原 敬 2018年7月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のコシノカンアオイの言及

【カンアオイ(寒葵)】より

…分布域が広く多形的であるが,分布の周辺域にいくつかの種が分化している。中部地方から北のブナ帯に分布するミヤマカンアオイH.fauriei F.Maek.,日本海側の富山県に分布するクロヒメカンアオイ,山形県,新潟県,長野県北部のコシノカンアオイH.megacalyx F.Maek.,太平洋側の箱根から伊豆に分布するオトメアオイH.savatieri F.Maek.などが近縁分化種である。 中国ではカンアオイ属の数種を,サイシン類と同様に薬用にするが,薬効は劣るとされている。…

※「コシノカンアオイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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