ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コシュトニツァ」の意味・わかりやすい解説
コシュトニツァ
Koštunica, Vojislav
セルビアの学者,政治家。ユーゴスラビア最後の大統領(在任 2000~03)。セルビア首相(在任 2004~08)。1966年ベオグラード大学法科大学院を卒業,1970年に修士号を取得した。1974年,チトー大統領が行なった憲法改正を批判した同僚を支持したことで,大学の講師を解任された。1976年,博士号を取得。1989年,野党指導者ゾラン・ジンジッチとともに民主党を設立。1992年にはジンジッチと袂を分かちセルビア民主党を結党した。1990年から 1997年までセルビア議会議員を務めた。2000年,18党からなるセルビア民主野党連合の公認候補として大統領選挙に立候補した。同年 9月24日に行なわれた選挙の結果大統領に当選し,翌 10月7日に就任した。2003年にユーゴスラビアがセルビアとモンテネグロのゆるやかな国家連合に再編されたのをうけて,ユーゴスラビア大統領を辞任。2004年3月,セルビア首相となり,2006年6月にセルビアがモンテネグロとの連合を解消してからも首相の座にとどまった。2008年2月,コソボがセルビアからの独立を宣言したことをきっかけに,不安定だった連立関係は崩壊し,首相を辞任した。(→ユーゴスラビア史)
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報