日本大百科全書(ニッポニカ) 「コースワーク」の意味・わかりやすい解説
コースワーク
こーすわーく
course work
教育機関などにおいて、一定の教育目標や特定の学修課題を達成するため、複数の分野や科目などを横断した体系的なカリキュラムを履修すること。また単に、教科の講義を意味することもある。
近年の日本の大学院教育においては、変化の激しいグローバル社会に対応する人材の養成が急務とされている。そのため、従来の専門基礎教育を重視した大学院教育からの転換を図り、分野横断的に体系化したカリキュラムによって知識を習得させ、能力を高めるコースワークが重要視されるようになった。これは、アメリカの大学院における博士課程のあり方と類似したものである。大学院における博士課程教育の形態は多様であるが、一般的には、国際的な経済感覚やコミュニケーション能力、異分野の幅広い知識などを獲得するためのカリキュラムを、コースワークによって履修したうえで、専攻分野を決める方向へと転換が進められている。
[編集部]