サカ族(読み)サカぞく(その他表記)Saka

旺文社世界史事典 三訂版 「サカ族」の解説

サカ族
サカぞく
Saka

パミール高原以北のイラン系遊牧民
スキタイ人の一派とも推定され,インドにはいった種族はインド−スキタイ,中国では塞 (さい) ,インドやイランではサカ・シャカ,ギリシアではサカイなどと呼ばれた。一部はアケメネス朝の支配下にはいり,他はのち月氏のためにイリを追われ,バクトリアを圧したが,さらに追われて西北インドにはいり,サカ王朝(145〜390)を建てた。クシャーナ朝勢力がおよぶとその太守となったが,グプタ朝に滅ぼされた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サカ族」の意味・わかりやすい解説

サカ族
サカぞく
Saka; Sacae

前 11世紀から紀元初期,中央アジアにいたイラン系の遊牧種族。サカという名称アケメネス朝ペルシア諸王の碑文にみえる。また古代ギリシア・ローマ史料では中央アジアのいくつかの遊牧種族がサカと呼ばれている。中国では塞,釈という字で表わされた。前2世紀のなかば頃からサカ族はインド,アフガニスタン,イランなどに移動し,ときには大きな勢力となることがあったが,各地先住民と混血していった。

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