改訂新版 世界大百科事典 「サファニヤカフジ油田」の意味・わかりやすい解説
サファニヤ・カフジ油田 (サファニヤカフジゆでん)
Safānīya-Khafji
ペルシア湾の北西部,サウジアラビアと旧中立地帯の沖合に位置するサウジアラビアの油田。世界最大の海洋油田で,規模は延長約65km,最大幅18kmに達する。可採埋蔵量は390億バレルと推定され,陸上油田を含めて世界第4位のものである。両油田は一連の背斜構造上に位置するが,サファニヤ油田は1951年にARAMCO(アラムコ)社によって,カフジ油田は59年アラビア石油(株)によって発見された。油層は深度約1500mの白亜紀中~下部に属する砂岩および石灰岩である。サファニヤ原油は他油田の原油とブレンドされてアラビアンヘビーとして出荷されており,油質は比重28°API,硫黄分2.85%である。カフジ原油もほぼ同質で,比重28.5°API,硫黄分2.85%である。
執筆者:加藤 正和
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報