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サベリウス派 サベリウスはSabellianism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

サベリウス派
サベリウスは
Sabellianism

3世紀初め頃の神学者サベリウス (その生涯についてはほとんど知られていない) が提唱したキリスト教神学説を奉じる一派。彼によれば,神は単一な実体 monadであり,創造のときは父,贖罪のときは子,聖化においては聖霊として自己啓示する。正統派の三位一体説と異なり,位格的に1つの神で,役割が父,子,聖霊の3つに分れるとした。この派は神の単一性を強調するために,三位の区別を明確にしなかったモナルキアニズム (単一神論あるいは独裁神論) の一つであり,三位を一なる神の発現の様態としたところから様態説,キリストの受難は父が子として受難したと説くところから天父受難説 patripassionismともいわれる。サベリウスはローマで異端として破門されたが (220頃) ,3世紀を通じて,アラビア,リビアなどに共鳴者が存在していたほか,その影響はさらに後代にも及んだ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典内のサベリウス派の言及

【三位一体】より

…2世紀以後の教会で三位一体がはげしく論じ合われたが,その理由の一つはこれをギリシア哲学の論理で説明することの困難にあり,いま一つは信仰内容そのものの把握の困難にあった。アリウス派は神の唯一性を強調してキリストを被造物とし,他方サベリウス派は三位の区別を優先させて一体性を後回しにした。多くの教父と第1ニカエア公会議(325)は〈一実体,三位格una substantia,tres personae〉の定式をもって三位一体を固守したが,三位の統一を宇宙の循環運動になぞらえるとか,三位の成立と働きを神の摂理に帰する以上には出ないということがあった。…

※「サベリウス派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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