シャッタル・アラブ川(読み)しゃったるあらぶがわ(英語表記)Shattal Arab

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シャッタル・アラブ川」の意味・わかりやすい解説

シャッタル・アラブ川
しゃったるあらぶがわ
Shattal Arab

ティグリス川ユーフラテス川が合流したのち、ペルシア湾に流入するまでの河川名。全長190キロメートル。上流部はイラク領内を通過するが、下流部はイラン・イラク国境を形づくっている。「アラブの川」の意であるが、イランはこの名を嫌ってアルバンドArvand川とよぶ。流域ナツメヤシの大産地で、沼沢地も多い。可航河川で、沿岸バスラ(イラク)、フニーンシャフル、アバダーン(イラン)の港町がある。国境線を川の東岸線と中央線のいずれにするかが、イラン・イラク戦争一因となった。ザーグロス山脈から流れ下るカールーン川を支流にもつ。

[末尾至行]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android