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ナツメヤシ

栄養・生化学辞典の解説

ナツメヤシ

 [Phoenix dactylifera].ヤシヤシ科ナツメヤシ属の常緑高木で,デーツとよばれる果実を食用にする.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

百科事典マイペディアの解説

ナツメヤシ

デーツとも。中近東原産とされるヤシ。アフリカを中心とした乾燥した熱帯域で多く栽培される。高さ20〜30m。葉は羽状複葉。果実は長楕円形で,果肉は甘く柔らかいので生食のほか菓子やジャムの原料とする。
→関連項目アラクフェニックスヤシ(椰子)

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世界大百科事典 第2版の解説

ナツメヤシ【date palm】

乾燥熱帯域で栽培されるヤシ科の高木(イラスト)。果実は主食的に利用される。樹高は30mに達し,根も深く張り,乾燥,暑熱砂塵さじん)にも耐性があり,砂漠化防止に本種の林帯の造成が有効とされている。葉は羽状複葉で長さ5mにもなり,数十枚が幹の頂部に群がる。雌雄異株で,雄花穂は長い花柄の頂端部分で多数の小花穂をほうき状に分枝し,黄白色の小さな花をつける。雌花穂も数百個の小花をつけるため,果実は多数が房状に結実する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ナツメヤシ
なつめやし
[学]Phoenix dactylifera L.

ヤシ科フェニックス属の1種。フェニックスの属名は本種が最初に用いられた。種名は、指状のナツメをつけるヤシの意味である。ペルシア湾沿岸の乾燥地帯原産。幹は単一または群生で、直立または傾立し、高さ25~30メートル、径50~70センチメートル。幹肌には葉柄痕(こん)が高く突出し、角(つの)状に残る。葉は羽状葉で50~80枚あり、半光沢で灰緑色。羽片は20~40センチメートルで、葉柄は長い。肉穂花序は黄色または橙(だいだい)色。雄花は白色、雌花は緑色。果実は楕円(だえん)形で長さ4~7センチメートル、径2~3センチメートル、赤褐色から紫黒色を呈する。果肉には多量の糖分を含み、生食するほか用途が広く、果樹として栽培される。
 普通は雌株50本に雄株1本の割合で条(すじ)植えし、人工授粉を行う。栽培温度は2℃以上で、乾燥地でよく育つ。[佐竹利彦]

利用

砂漠地帯では主食として重要で、利用時の状態から生デート、乾燥デート、除核デートなどと区別される。果肉は柔らかく生食もできるが、天日で乾燥させたものをそのまま、または加工して食べる。乾燥デート100グラムには炭水化物63グラム、タンパク質2グラム、脂質0.2グラム、カルシウム80ミリグラム、リン95ミリグラム、その他ビタミン類を含み、235キロカロリーと栄養価が高い。乾果で菓子やジャムをつくり、またアルコール飲料の原料ともする。新葉はガリgariといい、木菜として利用する。
 直径50センチメートルにもなる幹は広く建材に利用され、葉は屋根を葺(ふ)いたり、編んで家具をつくる。花穂からは蒸留して香水タラtaraをとり、樹液は発酵させて蒸留酒アラックarrackをつくるときに加える。核は家畜飼料になり、樹体から分泌するゴム様物質ククムチルkukmchilは薬用となる。また街路樹、庭園樹としても重要である。[飯塚宗夫]

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世界大百科事典内のナツメヤシの言及

【シュロ(棕櫚)】より

…シュロ毛はロープに用い,葉は編物に利用し,新芽は野菜となる。聖書にでてくるpalmをふつうシュロと訳すが,これはナツメヤシ(英名date palm)である。【初島 住彦】。…

【フェニックス】より

…属名は果実が赤紫色になるので,ギリシア語で赤紫色と同意義と訳された〈フェニキア人〉からきたという説と,神話の不死鳥フォイニクスによるとの説がある。 この属のうちで商業上もっとも重要なものはナツメヤシP.dactylifera L.(英名date palm)で,西アジアからアフリカの乾燥地域の重要な果樹である。本種以外では主に観賞用として重要なものに次の種類がある。…

【フェニックス】より

…【初島 住彦】。。…

【シュロ(棕櫚)】より

…シュロ毛はロープに用い,葉は編物に利用し,新芽は野菜となる。聖書にでてくるpalmをふつうシュロと訳すが,これはナツメヤシ(英名date palm)である。【初島 住彦】。…

【生命の樹】より

…そのうち,古代の西アジアに発祥し,樹木によって生命の源泉,人類の誕生を象徴的に示す樹木崇拝の一表象をとくに〈生命の樹(木)〉と呼ぶことがある。そこでは多くの木の中でもとりわけナツメヤシが古代人の崇拝の対象となり,乾燥地帯にあっても枯渇することのない生命力を象徴する図像の主題となった。前10世紀と推定される旧約聖書《創世記》の人間誕生の神話にも,〈善悪を知る木(知恵の木)〉とならんで,〈生命の木〉が言及されている。…

【フェニックス】より

…属名は果実が赤紫色になるので,ギリシア語で赤紫色と同意義と訳された〈フェニキア人〉からきたという説と,神話の不死鳥フォイニクスによるとの説がある。 この属のうちで商業上もっとも重要なものはナツメヤシP.dactylifera L.(英名date palm)で,西アジアからアフリカの乾燥地域の重要な果樹である。本種以外では主に観賞用として重要なものに次の種類がある。…

【ヤシ(椰子)】より

…若い花序を切ると糖液を分泌する種(サトウヤシが代表的)では,糖みつを採取したり,アルコール飲料を作るのに用いられる。果実が食用あるいは油脂源とされるものは多いが,なかでもココヤシ,アブラヤシナツメヤシ(イラスト)の3種が有名で,熱帯の重要な栽培作物となっている。サゴヤシ(イラスト)は幹からデンプンが採取され,サラッカは果実が果物になることで有名である。…

※「ナツメヤシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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