シラヲイ仙台藩陣屋跡(読み)しらおいせんだいはんじんやあと

日本歴史地名大系 「シラヲイ仙台藩陣屋跡」の解説

シラヲイ仙台藩陣屋跡
しらおいせんだいはんじんやあと

[現在地名]白老郡白老町陣屋町

白老町の市街地北西に位置する。国指定史跡で、指定名称は「白老仙台藩陣屋跡」。隣地に仙台藩白老元陣屋資料館と塩釜しおがま神社がある。一八五三年(嘉永六年)ロシア使節のプチャーチン和親通商を求めて肥前長崎に来航、さらにペリー艦隊の来航もあって箱館が開港されることになり、蝦夷地の再直轄が論議され、五五年(安政二年)四月に幕府は仙台藩・秋田藩・盛岡藩・弘前藩・松前藩に出陣を命じ、蝦夷地の警備に当たらせた(室蘭市の→モロラン盛岡藩陣屋跡。仙台藩に対しては、東蝦夷地のシラヲイよりシレトコ(知床)岬に至る一帯およびクナシリエトロフ両島を持場とし、元陣屋をユウフツ、出張陣屋をアッケシネモロ(根室)、クナシリ、エトロフに設置するように指示した。仙台藩は三好監物を蝦夷地御用掛に任じ、三〇人の調査隊を率いて警備地を視察したが、元陣屋は幕府の指示したユウフツを不適地とし、シラヲイが適地であると陣屋見込絵図を添えて藩主に報告した。元陣屋のシラヲイ変更は五六年の春に幕府から許可された(以上「新北海道史」「書付并伺書類」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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