ジオラマ(読み)じおらま

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ジオラマ
じおらま
diorama

(1)一部半透明の画面の両面に絵を描き、表裏から交互にさまざまな光線を投射して映像を変化させる装置。近代写真術の先駆者であるフランス人画家ダゲールとブートンが考案、1822年にパリでジオラマ館を開場して人気を集めたが、のち映画の興隆により衰退、現在はほとんどみられない。

(2)背景画の前に人物や動物などの立体模型を置き、照明を当てて、現実の光景のようにみせかける装置、見せ物。わが国では1889年(明治22)東京・浅草にヂオラマ館が開設されて評判となった。今日でも博物館の展示用に使われるが、パノラマより部分的である。

[向井爽也]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ジオラマ

〘名〙 (diorama) 透視画の手法を応用し、連続した光景を描いた長大な油絵の前に事物を配して照明を施し、窓からのぞくと現実の光景をみるように思わせる装置、見世物。一八二二年、フランス人ダゲールがパリで初公開し、日本でも明治二二年(一八八九)東京浅草にジオラマ館が開設されて流行した。幻視画。透視画。
※国民新聞‐明治二五年(1892)二月二一日「パノラマ館にては新図のジヲラマを仕組み」

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世界大百科事典内のジオラマの言及

【ダゲール】より

…フランスのコルメイユに生まれ,風景画家として名声を博した。生来発明精神旺盛で絵画を色光で照明するジオラマを考案し,1822年パリに興行館を開設して大成功を収めた。一方,ジオラマの絵を描くのに使うカメラ・オブスキュラの焦点ガラスに写る像を感光物質でとらえて記録することを研究し,ついに銀板写真(ダゲレオタイプ)を完成して,39年1月,研究成果をフランス議会に報告した。…

※「ジオラマ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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