ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スエビ族」の意味・わかりやすい解説
スエビ族
スエビぞく
Suevi; Sueves
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出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
…また南方に向かっては,前113‐前101年にかけ,ユトランド半島から出た前述のキンブリ,テウトニの両族が,ケルト人が住んでいたガリア,イベリア半島の各地を転々と移動し侵寇したことがある。さらにまた前71年には,スエビ族Suebiの長アリオビストAriovist(生没年不詳,ラテン名アリオウィストゥスAriovistus)が一族をひきいてライン川上流を越えガリアに侵入したが,やがてカエサルの軍隊により撃退された。 こうしてローマの盛時といわれるアウグストゥス帝の時代に入ると,ローマはエルベ川とその支流モルダウ川から,ドナウ川を結ぶ線まで,帝国の境界を広げようとしばしば兵を出した結果,ライン,エルベ両川間のゲルマン諸族は,しばらくローマとゆるい従属関係を保ち,その間だけは大きな紛争はなかった。…
…ゲルマンの一部族としてのシュワーベンは3世紀にライン川とイラー川の中間,ボーデン湖までのローマ領内に侵入して定着し,5世紀に定住地域をエルザス(アルザス),スイス,フォアアールベルク,東はレヒ川まで拡大したアレマン族Alemannen(alle Männer)のことで,これは,ザクセン族,フランク族,チューリンゲン族,バイエルン族,フリーゼン族とともにドイツ民族を構成する6部族の一つである。アレマン族と彼らが定住した地域であるアレマンニアAlemanniaは10世紀ころからシュワーベンと呼ばれるようになるが,この名称は1世紀ころゲルマニアに住んでいたスエビ族Suebiに由来している。シュワーベン(アレマン)族の社会は首長(王や小王)制の多数の支族から成っていたが,5世紀に統一へ向かった。…
※「スエビ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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