スケルデ川(読み)すけるでがわ(その他表記)Schelde

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スケルデ川」の意味・わかりやすい解説

スケルデ川
すけるでがわ
Schelde

フランス北部、アルトア丘陵の南東部に源を発し、ベルギーのフランドル地方を北東流して北海に注ぐ国際河川。スヘルデ川、スケルト川Scheldtともいう。フランス語名エスコー川Escaut。全長430キロメートル。河口は三角江をなし、東・西スケルデ川に分流する。水量が豊富で、流路のほとんどが運河化され、水運が活発である。流域にはアントウェルペンヘントトゥールネーバランシェンヌカンブレーなどの都市が発達している。1648年のウェストファリア条約による航行禁止は、下流の貿易都市アントウェルペンを衰退させたが、フランス支配下の1792年以来条約が緩和され、航行が再開された。今日ではヘントまで2000トンの船が航行でき、また運河でソンム川に結合している。上流のフランス領内では1350トンの船が航行できる。

[川上多美子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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