ソンム川(読み)ソンムがわ(英語表記)la Somme

精選版 日本国語大辞典 「ソンム川」の意味・読み・例文・類語

ソンム‐がわ‥がは【ソンム川】

  1. ( ソンムはSomme ) フランス北部のピカルディー地方を西北西に流れてイギリス海峡に注ぐ川。上流河畔第一次世界大戦激戦地として知られる。全長二四五キロメートル。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソンム川」の意味・わかりやすい解説

ソンム川
そんむがわ
la Somme

フランス北部の川。全長245キロメートル、流域面積は約6000平方キロメートルで、ソンム県の大部分を占める。ベルギー国境付近の丘陵地の南斜面、エーヌ県北部の標高わずか97メートルの地点に発し、蛇行しながらピカルディー平野をほぼ西に貫流、サン・カンタン、ペロンヌ、アミアン、アブビルを経て、大きな三角江(エスチュエール)を形成してイギリス海峡に流入する。河口に近いアブビルでの流量は年平均毎秒35立方メートルと少なく、航行には不利なため、河口付近からサン・カンタン南東15キロメートルのサン・シモンに至る156キロメートルにソンム運河が開かれているが、アブビルから上流は河床を利用した運河になっている。ペロンヌ付近から上流のサン・カンタン運河は、北部運河の一部とされ、オアーズ川と連絡し、パリ方面への水運に利用されている。

高橋 正]

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改訂新版 世界大百科事典 「ソンム川」の意味・わかりやすい解説

ソンム[川]
La Somme

フランス北部の川。全長245km。ピカルディー地方東部サン・カンタン近郊の低い丘陵に源を発し,西北西へ流れ,アミアンを経てソンム湾でイギリス海峡に注ぐ。チョーク石灰岩(白亜)からなる台地の間を曲流し,周囲小麦,大麦,テンサイ糖などの大産地として知られる。年間の流量変化が小さくて勾配がゆるやかなことから,多くの運河で結ばれフランス第1の内陸水路となっている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソンム川」の意味・わかりやすい解説

ソンム川
ソンムがわ
Somme

フランス北部,パリ盆地北部を流れる川。全長 245km。エーヌ県北部,アルトア丘陵南東部サンカンタン付近に源を発し,エーヌ県内を南西流,ソンム県に入ってからはほぼ北西流して,イギリス海峡のソンム湾に注ぐ。豊かなピカルディーの台地を流れ,特にペロンヌ,アミアン間では曲流を重ねて,湿潤な谷底平野を形成。上流部ではソンム運河が並流して,オアーズ,エスコー両水系を結び,北フランス工業地帯の内陸水運網の一環をなしている。

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