スコット(Renata Scotto)(読み)すこっと(英語表記)Renata Scotto

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

スコット(Renata Scotto)
すこっと
Renata Scotto
(1934―2023)

イタリアのソプラノ歌手。サボーナ生まれ。1952年生地で18歳ながら『椿姫(つばきひめ)』の主役を務めてデビュー。翌年ミラノに登場、同年スカラ座と契約した。1957年にエジンバラ音楽祭で、マリア・カラス代役としてベッリーニの『夢遊病の女』のアミーナを歌い、高く評価された。以来、ドニゼッティプッチーニベルディグノーなどのオペラの主役を世界の主要歌劇場で歌っている。コロラトゥーラ・ソプラノとして出発しながら、リリックやドラマチックなソプラノの役を、よどみのないベルカント唱法と結び付けて歌い、レパートリーも広かった。

 1967年(昭和42)NHKが招いたイタリア歌劇団に参加して初来日、ドニゼッティの『ランメルムーアのルチア』の主役で絶賛を博した。

[美山良夫]

『ピエール・マリア・パオレッティ著、南条年章訳『スカラ座の人』(1988・音楽之友社)』『ヘレナ・マテオプーロス著、岡田好恵訳『ブラヴォー/ディーヴァ――オペラ歌手20人が語るその芸術と人生』(2000・アルファベータ)』『Renata Scotto, Octavio Roca:Scotto;More Than A Diva(1984, Doubleday)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android