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ゼノンの逆説 ゼノンのぎゃくせつ

大辞林 第三版の解説

ゼノンのぎゃくせつ【ゼノンの逆説】

ギリシャのエレア学派のゼノンが、師パルメニデスの「一にして不動の存在」を弁護するために、多と運動とを容認すれば矛盾が帰結することを証明した論法。「アキレスは先行する亀に追いつけない」「飛んでいる矢は静止している」など。 → アキレスの論証

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ゼノンの逆説
ぜのんのぎゃくせつ

師パルメニデスを弁護するためにゼノン(エレアの)が考案した逆説(パラドックス)。それは〔1〕多否定論、〔2〕二分法、〔3〕アキレスと亀(かめ)、〔4〕飛矢、〔5〕競技場、である。〔1〕多くのものが存在すれば、おのおのが一つのものであって大きさをもたないゆえに無限に小さく、他方おのおのは無でない限り大きさをもつはずで、大きさは無限に分割できるゆえに無限に大きい。〔2〕目的地に行くには出発点との中間点を通らざるをえず、その中間点から目的地までのまた中間点を通らざるをえず、同様にして出てくる無限個の中間点を通過できないゆえに目的地に到達できない。〔3〕アキレスが、亀のいた地点に追い付くと、その間に亀は少し先に進んでいる。亀の進んだその地点にふたたびアキレスが追い付くと、その間に亀はまたすこし先に進んでいる。かくしてアキレスは亀に無限に近づくがけっして追い付けない。〔4〕飛んでいる矢は、今という瞬間には一定地点にあり、次の瞬間にも次の一定地点にある。こうして飛矢は各瞬間には静止しており、静止を積み重ねても運動は出てこない。〔5〕については詳細不明。[山本 巍]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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