鉄(Ⅱ)塩溶液にフェリシアン化カリウムを加えて生成する青色沈殿.次の2種類の不溶性沈殿の混合物で FeⅡの検出に用いられる.
3 Fe2+ + 2 K3[FeⅢ (CN)6] →
FeⅡ3[FeⅢ(CN)6]2↓ + 6 K+
Fe2+ + K3[FeⅢ (CN)6] →
K[FeⅢ FeⅡ (CN)6]↓ + 2 K+
後者の反応はフェリシアン酸塩が沈殿剤,酸化剤として作用して生成した青色沈殿である.ターンブルブルーは酸性では溶けないが,水酸化アルカリで処理すると,次の式のように分解してフェリシアン酸イオンのすべての FeⅡを酸化してフェロシアン酸塩となる.
FeⅡ [FeⅢ(CN)6]2 + 8KOH →
2 K4[FeⅢ (CN)6] + 2 Fe(OH)3 + Fe(OH)2
K[FeⅢ FeⅡ (CN)6] + 3 KOH →
K4[FeⅡ (CN)6] + Fe(OH)3
青色顔料として用いられたものの組成は,K[FeⅢ FeⅡ (CN)6].フェリシアン化カリウムを原料としたターンブルブルーは,現在,顔料として製造されておらず,フェロシアン化カリウムを原料としたプルッシアンブルーがもっぱら製造されている.[別用語参照]紺青
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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…ベルリン青,ベレンス,紺青などともいわれる。これは黄血塩と鉄(III)塩との反応で得られるが,赤血塩と鉄(II)塩との反応でも同様の青色顔料が得られ,こちらはターンブルブルーと呼ばれた。後になって両者は同じものであることがわかり,鉄(II)および鉄(III)をシアノ基が橋架けしたベルリン酸塩なる巨大分子錯体であることが推定された(構造単位はFeIII[FeII(CN)6FeIII]3,ただしベルリン酸H[FeII(CN)6FeIII]自体は得られていない)。…
※「ターンブルブルー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...
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