化学辞典 第2版 「テトラフェニルゲルマン」の解説
テトラフェニルゲルマン
テトラフェニルゲルマン
tetraphenylgermane
Ge(C6H5)4(381.03).ゲルマンGeH4の水素原子がすべてフェニル基で置換されたもの.臭化ゲルマニウム(Ⅳ)GeBr4とジフェニル亜鉛Zn(C6H5)2とをトルエン中で加熱することにより,高収率で得られる.無色の正方晶系結晶.融点235.7 ℃.エタノール,エーテル,ヘキサンに微溶,そのほかの有機溶媒に可溶.濃硫酸中で加熱するとスルホン化されるが,熱アルカリに対しては安定である.ハロゲン化アルミニウムと組み合わせてエテンの定圧重合触媒となる.[CAS 1048-05-1]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報