世界大百科事典 第2版「デ・ロス・アンヘレス」の解説
デ・ロス・アンヘレス【Victoria de Los Angeles】
スペインのソプラノ歌手。バルセロナ音楽院に学ぶ。1947年ジュネーブ国際コンクール第1位。この頃から50年代にかけて《ラ・ボエーム》(マドリード,ロンドン),《ファウスト》(パリ),《ナクソス島のアリアドネ》(ミラノ)等の主役を歌って国際的なオペラ歌手として活躍し,61年にはバイロイト音楽祭で《タンホイザー》に出演した。しかし60年代半ばからオペラよりもむしろ歌曲の演奏に身を入れるようになる。気品のある透明な声の持主で,スペインの近代歌曲やドビュッシー,ラベルらフランスの作品に名演奏を残している。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報