普及版 字通 「トウ・あずき・こたえる」の読み・字形・画数・意味
10画
[字訓] あずき・こたえる
[説文解字]
[金文]
[字形] 象形
声符は合(ごう)。合に答(とう)の声がある。〔説文〕一下に「小(せうしゆく)なり」とあり、は(しゆく)(まめ)。答と通用することが多く、〔書、洛誥〕「天命に奉す」、〔論語、憲問〕「夫子(ふうし)へず」のようにいう。〔左伝、宣二年〕「に合(こた)へて來(きた)りる」と、合を・答の意に用いる。金文の〔陳侯因敦(ちんこういんしたい)〕に「厥(そ)のに合揚(たふやう)(答揚)す」とあって、古くは合をその義に用いた。〔荘子、斉物論〕に「焉」のように形況の語に用いるのは、「焉(たふえん)」の仮借通用の義である。
[訓義]
1. あずき、小豆。
2. こたえる。
3. 合と通じ、あう、あわせる。
4. の名、一斗六升。
5. 畳と通じ、かさねる、あつい。
6. (とう)と通じ、こころむなしいさま。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 宇奈木(うきなき) 〔名義抄〕 コタフ・タムカフ・マサル・フセグ 〔立〕 ウベナヘ・マサル・カンガフ・コタフ 〔字鏡集〕 マサル・コタフ・フセグ・タムカフ・イハフ・コマメ・アタル
[声系]
〔説文〕に声としてなど二文を録する。はと同じく、(ふ)む、跳ぶの意がある。
[熟語]
焉▶・▶・布▶・剌▶
[下接語]
・麻
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報