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ドゥムジ Dumuzi

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世界大百科事典 第2版の解説

ドゥムジ【Dumuzi】

シュメールの神で,その名は〈忠実な息子〉の意。アラム語文献や旧約聖書ではタンムズTammuzの名で呼ばれた。牧夫エンキドゥと争ってイナンナ(イシュタル)の愛を勝ちとりその夫となる神話,冥界に下り再び地上に戻ったイナンナの身代りとして冥界に送られ人々を悲嘆にくれさせる神話などが知られる。また王がドゥムジの役を,女大祭司(ときには王妃?)がイナンナの役を演じて豊穣を祈願する聖婚の儀式も行われていたと思われる。

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All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

世界大百科事典内のドゥムジの言及

【イシュタル】より

…固定した夫をもたず,一時の夫または愛人を次々に見捨てる女神として有名で,愛と豊穣の神としてばかりでなく,戦闘の神,天体(金星)の神としても知られる。神話では,イナンナとエンキ(エンキからメを奪う話,シュメール語),ドゥムジと組み合わされたイナンナ(イシュタル)の冥界下りの物語(シュメール,アッカド両語)が有名。象徴は古くは葦を束ねたもの,後には八角の星。…

【農耕儀礼】より

…土地にまかれた種子が芽生え,生育し,やがて多くの実を結んで死滅してゆく過程を観察することによって,穀物にも霊魂や精霊が宿っていて,それが年ごとに死んではよみがえるという観念が導き出されたのであろうが,こうした観念は,古代オリエントに誕生し,旧大陸の文明の形成や発展に大きな役割を果たした麦栽培民の神話や儀礼のなかに顕著にみられる。
[古代オリエント]
 バビロニア神話では,植物を擬人化したタンムズ(ドゥムジ)が,豊穣と生殖の女神イシュタルの夫とされているが,彼は毎年,死んでイシュタルといっしょに冥界に降り,再び地上によみがえって再生すると考えられていた。そして,植物が枯れて死ぬ夏の盛りに,タンムズの祭りが行われ,人々は臼でひき砕かれたこの穀物の神の死を嘆くが,数日後には,タンムズの再生を祝う宴が行われた。…

【ビーナス】より


[古代西アジアのビーナス神話]
 新石器時代後期に,この地母神崇拝から特定の女神の崇拝が派生し,のちにこれに一連の神話が付け加えられ,この女神は特定の名をもつようになった。今日知られている最古の〈ビーナス神話〉はシュメールの女神イナンナInannaと男神ドゥムジに関するもので,《イナンナの冥界下り》と呼ばれているシュメール語文書が最も詳しくこの神話を伝えている。これはもとは総計400行以上あったと推定される複雑な構成をもつ物語で,イナンナが冥界に下りて地上に戻れなくなり,ドゥムジ(ここではイナンナの夫)が身代りに冥界に連れてこられ,それを求めてドゥムジの姉ゲシュティンアンナが冥界へ下るというテーマを含んでいる。…

※「ドゥムジ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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