ドル−ショック

旺文社世界史事典 三訂版 「ドル−ショック」の解説

ドル−ショック

1960年代から進行した,国際通貨としてのドル価値の低落現象
第二次世界大戦で巨大な生産力と圧倒的な金保有国となったアメリカのドルは,IMF体制の下で金に代わる卓越した地位にあった。しかし,各国経済成長をとげるいっぽうで,アメリカの国際収支は,ヴェトナム戦争をはじめ巨額の軍事援助支出などで1950年代末から慢性的な赤字となり,各国はドル過剰となった。1971年8月ニクソン大統領は金・ドルの交換を停止し,つづいて金に対するドルの切下げを71年12月,73年2月と連続して行い,ここに国際金為替本位制は崩壊した。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

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