ナミザトウムシ(読み)なみざとうむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナミザトウムシ」の意味・わかりやすい解説

ナミザトウムシ
なみざとうむし / 並座頭虫
[学] Nelima genufusca

節足動物門クモ形綱ザトウムシ目スベザトウムシ科Leiobunidaeの陸生の動物の総称。もっとも普通にみられるザトウムシで、皮膚が柔らかく体節構造がはっきりしない。体長4~10ミリで、雌は雄より大形。雄成体の体面は真っ黒で腹面は黄白色。脚(あし)は地域的に連続変異し、最小50ミリであるが、暖かい地方ほど長くなる傾向があり、第二対の脚は雌で最高180ミリに達し、世界でもっとも長い記録である。7~10月ころ山地に普通にみられる。樺太(からふと)(サハリン)、北海道、本州朝鮮半島分布四国と九州には近似種のN. nigricoxaが分布している。

[森川国康]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のナミザトウムシの言及

【ザトウムシ(座頭虫)】より

…世界で約4600種が,日本では100種余りが知られている。代表種のナミザトウムシNelima genufusca(イラスト)は体長が雄4~7mm,雌5~10mmで脚の長さは8~12cmにもなる。モエギザトウムシLeiobunum japonicumは体長は4~5mmで脚はその20倍ほどもある。…

※「ナミザトウムシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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