鰊蕎麦(読み)ニシンソバ

精選版 日本国語大辞典 「鰊蕎麦」の意味・読み・例文・類語

にしん‐そば【鰊蕎麦】

  1. 〘 名詞 〙 甘辛く煮た身欠き鰊を入れたかけそば。
    1. [初出の実例]「鰊蕎麦や焼豆腐の煮物の臭ひを嗅ぎながら」(出典:石川五右衛門の生立(1920)〈上司小剣〉五)

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世界大百科事典(旧版)内の鰊蕎麦の言及

【ソバ(蕎麦)】より

…おかめは結びゆば,かまぼこなどの具をのせておかめの面をかたどったもので,〈しっぽく〉もほぼ同じものである。地方の名物そばには,青森県の津軽そば,岩手県盛岡・花巻のわんこそば,福井県のおろしそばなどが知られ,岩手県陸中海岸のはらこそば,身欠きニシンをたくみに生かした京都のニシンそばも独特の風味をもっている。なお,そば切りのゆで汁であるそば湯を飲む風習は元禄ころ信州から起こり,江戸に広まったのは1748年(寛延1)以降で,そばのタンパク質が水に溶けやすい点からいって,栄養上きわめて合理的な利用といえる。…

【ニシン(鰊∥鯡∥春告魚)】より

…ニシン目ニシン科を代表する太平洋北部に広く分布する寒帯性の回遊魚(イラスト)。各地でカド,カドイワシなどとも呼ばれる。大西洋北部にもたいへんよく似たヘリングC.harengus(英名herring)が分布し,ノルウェー沿岸,北海およびアメリカ大陸ニューファンドランドに多く産する。日本では北海道と,太平洋側は利根川以北,日本海側は富山県以北に分布する。海産魚ではあるが,汽水にも耐えられ,海とつながる湖に入ることもあり,北海道の能取(のとろ)湖,茨城の涸沼(ひぬま)などにも生息する。…

※「鰊蕎麦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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