バスティア(Claude Frédéric Bastiat)(読み)ばすてぃあ(英語表記)Claude Frédéric Bastiat

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

バスティア(Claude Frédéric Bastiat)
ばすてぃあ
Claude Frédéric Bastiat
(1801―1850)

フランスの経済学者、政治家。バイヨンヌで生まれ、9歳で孤児となり祖父に育てられた。青年時代、商業に従事するかたわら外国語、文学、宗教、経済学を学び、とりわけA・スミスやJ・B・セーの影響を強く受けて自由主義思想を信奉する。のちに県会議員、二月革命後は憲法制定議会立法議会の議員となる。彼は「自由による進歩」の教義のもとに、私的所有下においても生産力の飛躍的上昇と社会的調和の達成が可能であると考え、自由貿易論を説いて、1846年にボルドーとパリに自由貿易協会を設立し、またルイ・ブランやプルードンの社会主義に反対した。著書には『経済的調和』Harmonies économiques(1850)、『経済的詭弁(きべん)』Sophismes économiques(1845~1848)などがある。

[中宮光隆]

『P. Paillottet (éd.), *uvres complètes de Frédéric Bastiat, 7 vols., 2e éd. (1862―1864, Guillaumin et Cie, Libraires, Paris)』

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