ヒドロクロロチアジド
ひどろくろろちあじど
hydrochlorothiazide
降圧利尿剤。サルファ剤が炭酸脱水酵素の阻害剤であることがわかり、多数のサルファ剤のなかからこの作用の強力なものが発見された。その一つがクロロチアジドであり、これより副作用の少ないヒドロクロロチアジドが繁用されるようになった。本剤は白色の結晶または結晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。錠剤(25ミリグラム、50ミリグラム含有)、および10倍散が市販されている。高血圧症、浮腫(ふしゅ)に1回25~100ミリグラム、1日1~2回内服する。
[幸保文治]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内のヒドロクロロチアジドの言及
【血圧降下薬】より
…これらは最も強力な血圧降下薬に属し,高血圧治療に有効性が認められた最初の薬物ということができるが,激しい副作用をともない,また必然的に副交感神経節も同時に遮断するため,交感神経系により選択性をもつ薬物が開発された現在ではほとんど使われていない。(3)利尿降圧薬 ヒドロクロロチアジドをはじめとして多くのサイアザイド系利尿薬が使われる。これらは緩徐で持続性の降圧作用をもち,経口服用で有効なことから高血圧治療の第一次選択薬として欠くことができない。…
※「ヒドロクロロチアジド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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