ビニルレザー(英語表記)vinyl coated leather

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ビニルレザー
vinyl coated leather

塩化ビニル樹脂で布を被覆したもので,模造皮革の一種。製法には,(1) ペースト法,(2) カレンダー法などがある。 (1) はポリ塩化ビニル可塑剤,安定剤,着色剤などを加え,混和してペーストをつくり,ナイフ・コーティング,ロール・コーティングなどによって生地上に塗布,固着させる。 (2) はポリ塩化ビニルを可塑剤,安定剤,着色剤などとともに混練したものを,カレンダー (圧搾,つや出し機) で生地に張付けるもので,皺付 (しぼつ) けをすることもある。その他特殊なものとして,ペーストを均一溶融 (ゲル化) させて,生地上に載せ,加熱して融着させる,塩化ビニル焼結レザーがある。これは,表面のつやが消え,スエードのような風合で通気性がよい。いずれも用途は,自動車の内装,椅子張り,テーブルクロス,衣料,靴,袋物,装丁材など。

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世界大百科事典内のビニルレザーの言及

【合成皮革】より

…皮革代替品の歴史は比較的古く,第2次大戦前は織編布にニトロセルロースなどを塗布したものを擬革,またはイミテーションレザーあるいは単にレザーと呼んでいたが,のちにポリ塩化ビニル樹脂が開発され,1948年これを使用した代替品が市販された。これは塩ビレザー(またはビニルレザー)と呼ばれ,当時の物資不足もあって大量に出回り,擬革の生産はほとんど中止された。その後品質がしだいに改良され,60年,スポンジ状のポリ塩化ビニル樹脂の表面にナイロン樹脂(ポリアミド)塗料を塗布したものが,従来の塩ビレザーと風合い,外観などが異なり,より革の性質に近づいたとして,合成皮革synthetic leatherの名を冠して売り出された。…

【レザー】より

…戦前から,皮革の代替品として織編布にニトロセルロースなどを塗布したものを,擬革,またはイミテーションレザーimitation leatherと呼び,略してレザーもしくはレザークロスと呼んでいたが,現在このような製品は市場に見当たらない。ポリ塩化ビニル樹脂塗料を塗布,またはこの樹脂膜をはり合わせた塩ビレザーまたはビニルレザーと呼ばれるものがあるが,これを単にレザーと呼ぶことは少なく,レザーといえばむしろ本来の意味の革をいうことが多い。合成皮革【菅野 英二郎】。…

※「ビニルレザー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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