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ビラール・ド・オヌクール Villard de Honnecourt

世界大百科事典 第2版の解説

ビラール・ド・オヌクール【Villard de Honnecourt】

13世紀前半に活躍したフランスの建築家生没年不詳。カンブレ近郊の小村オヌクール出身で,カンブレ大聖堂の工事に参加したと推定され,ハンガリーにまで招かれて聖堂を建てたといわれるが,確証はない。広く各地を巡歴して修業し,その注意をひいた建物,家具,彫刻,装飾,風俗などをスケッチブックに書きとめた。のちに簡単な説明文と実用的な建築用の幾何作図法,建設工事用機械,武器などの図をこれに加え,建築家をめざす後進のための教科書にまとめた。

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世界大百科事典内のビラール・ド・オヌクールの言及

【運命】より

…一般に,人間に与えられた逃れることのできないさだめを意味する語。宿命とほぼ同義。ラテン語の運命は〈ファトゥムfatum〉だが,そのもとの意味は〈言われたこと〉であり,運命という考えは予言や言葉の魔力に対する信仰に裏づけられて発生したらしい。例えば誕生をつかさどる女神は生まれた子どもの〈未来に〉ついて発言し,その未来を〈定める〉のであった。だが,なんといっても運命の観念を発展させ,展開したのはギリシア人たちであった。…

【永久機関】より

…13世紀ヨーロッパは技術革新の時代だったので永久機関の考案が流行した。たとえばビラール・ド・オヌクールの《画帳》には,奇数個の槌をつけた水銀入りリム付車輪の図が出てくる。そのほか,14世紀後半の無名の著者によるラテン語の著作にはバースカラの第2案に似たものが記述されており,1440年ころにはタッコラMariano di Jacopo Taccola(1381‐1458)がちょうつがいつきの棒を取り付けた機械の図を描いている。…

【技術史】より

…最も早く近世に入った中国では,沈括(しんかつ)が《夢渓筆談》で活字印刷術や磁針その他について多数記述し,曾公亮の《武経総要》は磁針や火薬をはじめとする多数の技術記録を残した。西欧では,ビラール・ド・オヌクールがその《画帖》に当時の技術を記録しているが,とくに15~16世紀に新技術を記載した書物が多数出現し,F.ベーコンはこれらの技術誌を学問の中に位置づける新しい学問分類を提案した。ベーコンの重要な点は,他の学問と違って〈機械的技術においては,最初の考案はごくわずかなことしかなしとげず,時がこれにつけたして完成する〉として,技術の進歩が蓄積的で改良・洗練されていくものであることに注目したことと,〈技術史(誌)の効用はすべての歴史(誌)のうちで自然哲学のために最も根本的で基本的なものである〉として技術史(誌)の研究を提唱した(1605)ことである。…

【ハンガリー】より

…12世紀末,ベーラ3世はフランスのカペー朝より妃を迎え,エステルゴムの王宮に,フランスの初期ゴシック様式を導入した。また1230年ころには,フランスの建築家ビラール・ド・オヌクールがハンガリーに滞在した。一方,13世紀前半の,ベーラ4世のビザンティン皇女との結婚が契機であろうが,ベスプレームのギシェラGisela礼拝堂には,ビザンティン風のフレスコも描かれた。…

※「ビラール・ド・オヌクール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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