ビーダーマイアー様式(読み)ビーダーマイアーようしき(英語表記)Biedermeierstil

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビーダーマイアー様式」の意味・わかりやすい解説

ビーダーマイアー様式
ビーダーマイアーようしき
Biedermeierstil

ドイツの三月革命前,1820~40年代にドイツ,オーストリア,スカンジナビア諸国にみられた美術上の市民的な様式傾向をいう。『フリーゲンデ・ブレッタ』紙の政治漫画の主人公ゴットリーブ,ビーダーマイアーの名に由来する名称で,ドイツ語のビーダーは「無趣味の実利家」を意味する。特に家具や室内装飾の分野で使われた語で,この期の家具は単純かつ優美で,素材の美しさを生かした直截なデザイン,明るい色調を特色とし,家具の置かれる室内も簡素で平明に作られた。この傾向は,30年代後半以降フランスに起った第2ロココ,またはルイ・フィリップと呼ばれる様式が流行するまで続いた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android