フィランスロピー(読み)ふぃらんすろぴー(英語表記)philanthropy

翻訳|philanthropy

デジタル大辞泉 「フィランスロピー」の意味・読み・例文・類語

フィランスロピー(philanthropy)

フィランソロピー

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フィランスロピー」の意味・わかりやすい解説

フィランスロピー
ふぃらんすろぴー
philanthropy

英語の原意は phil(愛)と anthropy(人類)の合成で、博愛慈善をさす。今日では、慈善活動全般とともに、とくに企業による慈善的社会貢献をさすことが多い。具体的には、医療、福祉、環境保全、教育、研究、芸術、文化、スポーツ、地域活動、青少年・高齢者・少数民族などに関する社会問題などに、直接、間接に関与することをいう。これらのうち、芸術、文化への支援をとくにメセナということもある。方法としては、金銭・物品の寄付、経費負担、従業員による奉仕活動、施設開放などのような直接的貢献と、財団基金の設立、維持を通じた間接的貢献とがある。アメリカでは、宗教的、歴史的背景から20世紀初頭以来盛んであり、優良企業の条件とされてきた。日本では、経済発展や国際化の進展とともに近年急速に企業に求められるようになり、1990年(平成2)の経済団体連合会(現、日本経済団体連合会)による、経常利益の1%を寄付に充当する1(ワン)%クラブの結成契機として定着した。今後は横並びでない個性的な内容のくふうが必要となる。

[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android