財団(読み)ざいだん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

一定の目的のために提供された財産集団。その財産が有体物に限らない集合物と異なる。財団は法律要件を満たす場合,財団法人として,権利主体となることができるほか,財団として1個の有体物と同じように権利客体となることがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

一定目的のために結合された財産の集合体。財産の集合体を法人として独立の権利義務の主体とする形態のものと,そうでないものとの2種に大別される。財団法人相続財産法人は,前者に属する。後者に属するものとしては,抵当権の目的とするために設定される工場財団,鉄道財団等の各種の財団(〈財団抵当〉の項参照)や破産財団がある。債権担保を目的とする抵当権は,通常,個々の不動産ごとに設定され,質権も個々の動産や債権等について設定されるが,企業財産を一括して担保の目的とすることができれば便利である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

特定の目的のために結合された財産の集合体をいう。財団の種類としては、第一に、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)によって認められる一般財団法人がある(同法152条以下)。財団法人とは、財産の集合体で法律に基づいて権利の主体となることが認められるものである。一般財団法人のうち、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成18年法律第49号)によって公益性が認められる法人は公益財団法人である。第二に、民法上、相続人の存在が不明のときに、相続財産法人が認められるが(951条)、それは相続財産を一種の財団とみて、これを権利義務の主体とし、相続財産の清算をさせようとするものである。第三に、民法上、相続に関し、限定承認(922条以下)や財産分離(941条)により、被相続人の財産が独立性をもつことにより、実質的にそれは財団となる。第四に、民法の特別法として、工場抵当法、鉄道抵当法などに基づく工場財団や鉄道財団が、不動産・動産その他の財産を一括して抵当権の対象として金融を受けられることとしている。そのほか、破産法は、破産者の財産を破産財団とし、これを権利義務の主体として財産の整理をすることとしている。

[川井 健]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① ある目的のために結合されている財産の集合体。抵当権の目的とされる鉄道財団、工場財団、鉱業財団など。〔袖珍新聞語辞典(1919)〕
※民事訴訟法(明治二三年)(1890)一四条「公又は私の法人及び其資格に於て訴へらるることを得る会社其他の社団又は財団等の普通裁判籍は其所在地に依りて定まる」

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