フォルタレザ宣言(読み)ふぉるたれざせんげん(英語表記)Fortaleza Declaration

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国の新興5か国(BRICS(ブリックス))首脳が2014年7月15日に発表した宣言。ブラジル北東部の都市、フォルタレザで合意したため、こうよばれる。経済分野では、新興国へインフラ整備資金を融資する「新開発銀行」(BRICS銀行)の創設や、通貨危機に陥った際などに資金を相互に融通しあう「緊急時外貨準備金基金」の設立など、欧米主導の国際通貨基金(IMF)・世界銀行(国際復興開発銀行)体制に対抗・代替する国際金融の枠組みづくりが盛り込まれた。またIMFへの新興国の出資比率を引き上げ、欧米分を引き下げる改革を早期に実行するよう求めている。政治・外交面では、ウクライナ紛争、イラク問題、アフリカ各地での紛争などの早期解決を強く要求。とくにウクライナ情勢について深い懸念を表明し、ロシアへの経済制裁に踏み切った先進7か国とは一線を画し、平和的な解決を目ざす包括対話を求めた。さらに第二次世界大戦終結から70年となる2015年に、国際連合が記念行事を行うことを支持する文言も盛り込んだ。フォルタレザ宣言は、国際社会でのBRICSはじめ新興国の台頭や発言権の高まりを象徴しており、BRICSが欧米主導の国際秩序や外交交渉に対抗すると同時に、アジア・アフリカ・中南米などの途上国への影響力を高めようとするねらいがあるとされる。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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